Penalty★Game
どうやら私は。
黒沢を狙う彼女たちに。
黒沢の彼女だとは認められていないらしい。
いや、別に認められたいわけじゃないけどね…。
なんて言うの?
とりあえず、一応。
私、黒沢の(仮)彼女なわけよ。
それなのにスルーされるって。
…立場ないじゃない?
…ハァ…。
思わず漏れたため息を。
里佳とかけチャンは違う意味に捉えたらしく。
「だ、大丈夫だよ!!黒沢クン、花とつきあってるんだし!!」
「アイツ、モテるけど以外に一途だったりするから」
フォローになりそうもないフォローをくれた。
でも、やっぱり。
あんな風に鼻で笑われるのはイラッとするし。
どうにかしないとな…。
なんて、思っていたら。
「…川村サン、ちょっといい?」
「はい?」
同じ色のネクタイを結んだ男の子が。
芝生に座る私を見下ろしていた。