Penalty★Game
「お前、三小だった川村?」
「は?」
金髪の彼が問う。
いや、確かに私は三小だったけど…。
……誰?
知らないし……。
「俺、市宮!!覚えてねぇ?!」
金髪の彼が人懐っこそうに笑う。
……市宮?
小学校の時の記憶を手繰り寄せる。
いちみや、イチミヤ、市宮……。
その時。
頭の上から聞こえてきた違う声。
「…さーいしょーはグー、ジャンケン…」
「「…ポンッ!!」」
……反応してしまった…。
私の前にはジャンケンをした2つの手。
「…変わってねぇのな、お前」
“クックッ”と笑いながら。
頭に“ポン”と手のひらをのせられた。
“変わってねぇなぁ”って。
アンタ誰ッ?!
頭にのせられた手のひらを払い除けると。
勢いよく振り向いた。