Penalty★Game
「いつ来た…?」
「さっき」
「…話、聞いてた?」
「さぁね」
よく見たら。
顔がひきつり始めてるのは。
いっちとかけチャンの方で。
その顔は。
若干怯えているようにも見えた。
その怯えている顔を覗きこむと。
黒沢はニッコリと。
わざとらしいくらい。
満面の笑みを浮かべた。
…うわ…。
黒沢、なに考えてるんだろ…。
背中に悪寒が走った。
私は知ってるんだ。
このわざとらしい真っ黒な笑顔の後には。
すごくイヤなことしか起こらないことを。
そして。
その予感はたいてい外れないってことも。
その予感が当たるか外れるか。
黒沢は言葉を発した。
「俺の話なんかどーでもいいだろが。…逆ナン大好物ないっちクンと据え膳食っちゃうかけチャン」