Penalty★Game
「聞いたら…答えてくれるの?」
私は1歩。
黒沢の方に近づいた。
「…答えられる範囲でなら」
黒沢は。
そこから動かずに顔を逸らしたまま。
…これはなにか。
やましい話でもあるのかな?
ニヤリ。
私の悪戯心がモゾモゾと顔を出す。
さらに私は近づくと。
真下から黒沢を見上げた。
「ふーん。じゃあ、答えられない話もあるんだ?」
「誰だって言えないことの1つや2つあんだろ!!」
お前、寄りすぎ!!と。
近くに寄った私から。
黒沢は後退る。
やー、この反応。
おもしろーい!!
いっちが黒沢のことを“スカしてる”って言ってたけど。
スカしてるヤツが狼狽える姿って。
ちょっと楽しい…。
…なんて思ったとき。
グニッ。
「ゔッ!?」
両頬に痛みを感じた。