Penalty★Game

…ちょっと。

一体。

なんなのよ、この状況は…。





視線を下げれば。

私の太ももに頭をのせて、目を瞑っている黒沢。

視線を上げれば。

緑色の隙間から少し眩しい青と光が覗いている。





…もー…、カンベンしてーっ!!





視線をどこにやっていいのかわからない。

でも太ももに感じる重みが気になって。

私はもう一度視線を下に向けた。





そこにあるのは間違いなく黒沢の寝顔で。

まるで作り物のように整った顔が。

規則正しく呼吸をしていた。





…案外肌、キレイなんだな…。

睫毛も長いし。

さっき、メイクしてる顔見て。

“女として負けてる”って思っちゃったけど。

ひょっとして。

黒沢のスッピンにも私、敵わないのか…?



 

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