Penalty★Game
「黒沢クンと何かあったでしょ?」
「はいっ!?」
く、く、く、黒沢ッ!?
持っていたお弁当が。
スルリと手から逃げ出しそうになる。
「な、何もない!!何もないって!!」
吃るし詰まるし焦ってるし。
それでも里佳の発したその言葉を。
一生懸命否定しようとしたけれど。
それは逆に肯定しているようなもので。
いっちとかけチャンは。
面白そうに笑いながら身を乗り出してきた。
「やっぱ“何か”あったんだ?」
「悠のヤツ、文化祭の後から機嫌いいし」
「さっきもニヤニヤしてたよな?」
「「…ひょっとして…?」」
いっちとかけチャンは。
示し合わせたかのように2人で顔を見合わせると。
これまた2人で。
私の顔を見た。