峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
昼休みは屋上へ行き、空を見上げている峰岸。
放っておいたら多分、夜になっても見てるんじゃないかな?
空を見上げてる峰岸は、そんな風に思える。
その瞳はずっと遥か遠くを見つめていて、まるで空を追い掛けて、懸命に手を伸ばしている様にさえ見えて。
届きそうで、まだ届かない想いに、困惑している様にも感じられて。
あたしは、そんな峰岸に声を掛けられなくなる。
屋上のドアの前で身体が動かなくなるんだ。
峰岸は今、宇宙に片思いしてるって。
呼吸をする様に、静かに…峰岸はずっと、宇宙に片思いしてる。
「あ…永山〜!」
でも、峰岸はあたしに気付くんだ。
なぜか気付く。
そして、笑いながら手を上げるんだ。
そうなって初めて、あたしは峰岸に歩み寄れる。
「峰岸、川添先生が探してたよ?あんた今日ノート回収頼まれたんでしょ?」
「ああ、忘れてた」
笑う峰岸。
空を見ている時の峰岸はいつもこうだ。
何を言っても他人事だ。
放っておいたら多分、夜になっても見てるんじゃないかな?
空を見上げてる峰岸は、そんな風に思える。
その瞳はずっと遥か遠くを見つめていて、まるで空を追い掛けて、懸命に手を伸ばしている様にさえ見えて。
届きそうで、まだ届かない想いに、困惑している様にも感じられて。
あたしは、そんな峰岸に声を掛けられなくなる。
屋上のドアの前で身体が動かなくなるんだ。
峰岸は今、宇宙に片思いしてるって。
呼吸をする様に、静かに…峰岸はずっと、宇宙に片思いしてる。
「あ…永山〜!」
でも、峰岸はあたしに気付くんだ。
なぜか気付く。
そして、笑いながら手を上げるんだ。
そうなって初めて、あたしは峰岸に歩み寄れる。
「峰岸、川添先生が探してたよ?あんた今日ノート回収頼まれたんでしょ?」
「ああ、忘れてた」
笑う峰岸。
空を見ている時の峰岸はいつもこうだ。
何を言っても他人事だ。