峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
5
「今配ったブリント、今度の三者面談の参考にするからな。来週の月曜日に提出だぞ」
新学期。
高校3年の春。
クラス替え。
新しい担任に配られたプリントは、進路希望のプリント。
もう、考えなくちゃいけないんだ。
行動しなくちゃいけないんだ。
「麻美は決まってる?進路」
休み時間、進路希望のプリントを見つめるあたしに、美幸が聞いてきた。
同じ高校に入った美幸とは、1年と2年でクラスが離れちゃったけど、付き合いは変わらず続いてた。
最後の一年、同じクラスになれて嬉しい。
「美幸は?」
「あたしは保母になりたいから、短大だね」
美幸は中学から保母になるって言ってた。
「麻美は?」
「あたしはぁ…」
「ちゃんと考えて決めなよ?中学ん時も曖昧に決めちゃって」
美幸はしっかりしてる。
中学の時は、突然峰岸の進路を聞いて、どうしていいかわからなくなってた。
峰岸と同じ高校じゃないなら、美幸と同じ高校がいい。
そんな風に決めた。
でも、今は違うよ?
ずっと決めてる事があるから。
「あたしは東京に行くよ」
「…東京?!」
「うん、東京」
峰岸を追い掛けるんだ。
新学期。
高校3年の春。
クラス替え。
新しい担任に配られたプリントは、進路希望のプリント。
もう、考えなくちゃいけないんだ。
行動しなくちゃいけないんだ。
「麻美は決まってる?進路」
休み時間、進路希望のプリントを見つめるあたしに、美幸が聞いてきた。
同じ高校に入った美幸とは、1年と2年でクラスが離れちゃったけど、付き合いは変わらず続いてた。
最後の一年、同じクラスになれて嬉しい。
「美幸は?」
「あたしは保母になりたいから、短大だね」
美幸は中学から保母になるって言ってた。
「麻美は?」
「あたしはぁ…」
「ちゃんと考えて決めなよ?中学ん時も曖昧に決めちゃって」
美幸はしっかりしてる。
中学の時は、突然峰岸の進路を聞いて、どうしていいかわからなくなってた。
峰岸と同じ高校じゃないなら、美幸と同じ高校がいい。
そんな風に決めた。
でも、今は違うよ?
ずっと決めてる事があるから。
「あたしは東京に行くよ」
「…東京?!」
「うん、東京」
峰岸を追い掛けるんだ。