峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
桜の花びらに手が届いたのは、あたしだった。
峰岸じゃなくて、あたしだった。
だから、いつかは峰岸にも手が届くと信じてた。
あたしはいつも峰岸を想いながら、この想いが伝わる様にって願いながら、峰岸が残した思い出を桜の花びらに見立てて…掴もうとしていたよ。
掴む度に切なくなったり、淋しくなったり、悲しくなったり、泣きそうになったり、嬉しくなったりもしながら…それでもひたすらに、ただがむしゃらに、赤いランドセルいっばい…峰岸への想いを詰め込んでいたよ。
峰岸……。
アメリカは、遠いよ。
あたしがやっと東京に行ける時には、峰岸はアメリカだもん。
気が、遠くなるよ。
追い掛けても追い掛けても…届かない。
ねぇ、峰岸。
疲れたよ。
峰岸は、優しい。
峰岸は、明るい。
峰岸は、かっこいい。
峰岸は…………友達……。
宇宙に恋してる、友達。
どうしようもないよね。
どうしようもないから……やめる。
追い掛けるのを、やめる。
想うのを、やめる。
峰岸は、宇宙しか見ていない。
あたしを見てくれる事は…無い。
峰岸じゃなくて、あたしだった。
だから、いつかは峰岸にも手が届くと信じてた。
あたしはいつも峰岸を想いながら、この想いが伝わる様にって願いながら、峰岸が残した思い出を桜の花びらに見立てて…掴もうとしていたよ。
掴む度に切なくなったり、淋しくなったり、悲しくなったり、泣きそうになったり、嬉しくなったりもしながら…それでもひたすらに、ただがむしゃらに、赤いランドセルいっばい…峰岸への想いを詰め込んでいたよ。
峰岸……。
アメリカは、遠いよ。
あたしがやっと東京に行ける時には、峰岸はアメリカだもん。
気が、遠くなるよ。
追い掛けても追い掛けても…届かない。
ねぇ、峰岸。
疲れたよ。
峰岸は、優しい。
峰岸は、明るい。
峰岸は、かっこいい。
峰岸は…………友達……。
宇宙に恋してる、友達。
どうしようもないよね。
どうしようもないから……やめる。
追い掛けるのを、やめる。
想うのを、やめる。
峰岸は、宇宙しか見ていない。
あたしを見てくれる事は…無い。