峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
でも、あたしの頭の中では、さっきの光景が焼き付いて離れなかった。



峰岸と2年の女子……。



「ねぇ、峰岸」

「何?」

「あのさ、さっき…バスケ部の子と話してたよね」

「……ああ、アレ?」




質問に、峰岸は苦笑いした。



「永山だから言うけど、告られたんだ。付き合って下さいって」



………やっぱりね。


峰岸は結構モテる。




「それでどうするの?」

「断った」



……断ったんだ?


「誰かと付き合うとか、今は考えられないし。そういうのって中途半端で悪いからさ」


峰岸らしいな。


でも、断ったと聞いて、安心してる自分がいた。



だって、峰岸が誰かと付き合ったら、こうして一緒に帰る事はなくなるし、今までみたいに話ができなくなるって考えてたから。



あたしは、峰岸と居ると安心する。


楽しい。


たまにうるさい時もあるけど、峰岸とは、ずっと友達で居たいんだ。




1番、仲のいい友達で。



「それにさ、俺には宇宙へ行くって夢がある。今はそれしかいらないからさ」


永山なら分かるよね?


そう言って、峰岸は笑う。
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