止まらない、この気持ち
「市原ー、宮田ー!!」
誰かに後ろから呼ばれて振り替えると、
「おっ、仁菜子の王子登場じゃん!?」
「王子じゃないから!!」
栗野がかけよってきた。
その隣には早川くんもいて友美は喜んで話しかけていた。
「見てたぜ、1位おめでとう。」
「ありがとう。栗野はこれから出るの??」
「あぁー、これから。ちゃんと見とけよ。俺も1位とるからさ!!」
「うん、見てるよ。頑張って!」
「おう、じゃあな。早川いくぞ。」
そして二人とも走っていってしまった。
わざわざあたしたちに声かけてくれたんだ。
はぁー、あんなに見てろって言われなくてもあたしは栗野しか見えないよ。
栗野、絶対1位になってね。