あなたに映る花

「弓鶴様が…苦しい…?」

「お前に、触れたくてたまらねえ。お前を離したくねえ。お前が他の男に嫁ぐなんて、我慢ならねえ」

「…え…」

「景…これが、"好き"ってことなんだ…"恋"って奴なんだよ…」

「弓鶴、様…」

「…俺は、周りから欲がねえって言われるけどよ……」



「…お前が、お前だけが、欲しい…どうしようもないくらいに」



「…っ…」

「お前は、欲しいか?」

「…っえ…」

「誰よりもお前の近くに、俺が居ても、いいか」


「…いて、下さい…私には…必要です。貴方が」


「……っ――」

「……ふ」


私の、唇に重なるのは。

身を焦がす程に強い弓鶴様の唇で。

「っふ、うっ…」


重ねられるたびに深くなって。

「あ…ん、ふ…」

入れられた舌は、私を掻き乱して。

私のそれを奪うように絡めて。

「ふ、ぁっ…んぅ…」

やがて、チュッと音をたてて離れると、そこには濡れて煌めいた弓鶴様の瞳があった。


「…愛してる」



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