あなたに映る花
「言ったはずです。お断りすると」
声からは、怒りと侮蔑が感じ取れた。
「そんなこと言わずに…おいでよ子猫ちゃん♪」
気色悪ッ!
左右を見ると、良太と拓真も青い顔をしている。
「やべえ俺吐きそ…」
「すっかりお肌がチキンになりましたー…」
横の二人の様子に苦笑いしていると、景くんが再び口を開いた。
「…私は男です。いくら貴方でも分かるでしょう?それとも、そんなこともわからないほど愚かなのですか?」
「知っているとも…。どうしても嫌だというなら、捕まえておくだけだ」
田沢はそう言うと、あのニヤニヤ笑いを浮かべたまま、後ろの取り巻き連中に手で合図をした。
「やれ」