ほのかとひかる
「ほら、手かすよ」
陸君は笑ってるのに泣きたそうな目をしてた。
「ねぇ、久しぶりに話そうよ、屋上で」
あたしは正直今のまま屋上に行くのは辛かったけど
いつも優しい陸君が
泣きたそうな顔をして
無理に笑顔を作ってるって思ったら
「…う…ん……」
あたしは胸が締め付けられるようにコクっと頷いてた。
あたしはゆっくり陸君の手をとって立ち上がる。
あたしが歩こうとしたとき……
「無理すんなよ」
あたしは宙に浮いた。