双子様の恋愛
*菜架



「ちょっと菜架リン!!」

「うわぁ!?りりりり莉乃ちゃん!?おはよう。」

「おはようじゃないよっ!!よくこんな撮影許したね!?イヤじゃないの!?」

「え?」





気づいてしまったこの黒い感情を毎日隠し通してた、ある朝。





莉乃ちゃんに見せられた雑誌には女の人と絡み合う來堵の写真。





あたし…聞いてない。





「あの…あたし…知らなかっ…た…。」

「え?來堵なにも言わないで決めたの?」

「あはは。でも、仕事だ…し…!!」

「仕事でも何でも嫌なものは嫌って言わなきゃ!!それとも、菜架リンは全然妬かないの!?」

「妬く…。」

「そう!!」





そっか…そうだよね。




やっぱり、あたしにあるのは嫉妬…だよね。




この黒い気持ちが…。





「はぁ…。菜架リンのことだから、汚いとでも思って隠してたんでしょ?芽依の目をごまかすくらい必死で…。」

「あ…。」

「でもねぇ、嫉妬とか普通だし。莉乃なんて疾風が女の人と喋るだけでヤダもん。」

「でも…」

「迷惑でもないし。菜架リンはバカ正直なくせに、そんなとこだけムリしちゃって〜。」





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