双子様の恋愛
それからすぐ、ニュースは來堵くんと菜架ちゃん一色になった。





莉乃達の家がテレビに映る。





あることないこと何でも言うテレビ。





でも俺と莉乃のことは何も報道されてない。





良かった…。






「疾風、練習。」

「うん。」






いつも通りの毎日だけど、莉乃に会えない。





電話はしてるけど、あんまり長く話せないし。







「疾風〜。どうした?元気ねぇな。いつもの天然ぶりはどうした?」

「佐野さん…。」






キャプテンの佐野さんは兄貴ってかんじでよくしてもらってる。






「天然ぶりってなんすか!!彼女と会えてないだけだよ…。」

「ははは!!疾風がこんな変わるなんてな!!どんな彼女なんだよ?」






莉乃とのことを知ってるのは陽だけ。





彼女がいること自体はチームのみんな知ってるんだけど。






「佐野さんを信用して言うよ?言っちゃうよ?絶対秘密だからね?」

「おう!!」

「……モデルの…莉乃…。」

「へぇー、モデルの……って、は?うそだろ!?」

「声デカイよ!!」





全く、佐野さんは秘密って意味わかってるのか…。





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