双子様の恋愛
小走りで近寄ってきた莉乃。




カワイイです…。




俺の足の間に座った莉乃を後ろから抱きしめる。





「ねぇ、疾風。」

「なに?」

「莉乃の実家っていうのもあって…我慢させちゃってごめんね?」

「は?」

「ずっと思ってたの…。」





いつもの莉乃より弱々しい声。




莉乃ってわりと小さいこと気にする。




そういうとこがカワイイけど。





「莉乃?俺は感謝してるんだよ、莉乃に。」

「え?」

「莉乃は、色々教えてくれたし、居場所もくれた。こんな賑やかな環境に来れるなんて思ってなかった。」





施設にいる時も、出てからも、俺は寂しかったんだと思う。




だから、適当に女を抱いた。





「莉乃とはさ、焦る必要無いと思ってる。ずっと一緒に居れるような気がしてる。」

「疾風…。」

「えっと…つまり、莉乃は気にすることなんか無いってことを言いたかった。」

「疾風ー!!マジ好き!!」

「虎とかトオルとかと浮気しないでね?」

「疾風よりいい男いないもん…。」





俺はやっぱり莉乃にベタボレらしい。




うん、それでいいや。






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