双子様の恋愛
「來堵って妹に弱いんだ?」

「弱いっつーか、昔からワガママな莉乃に付き合ってきてるから慣れ?」

「ふーん。悲惨〜。」

「うるせぇ!」





さっきから俺ばっか働いてる。




人数増やした意味がねぇ!





「でも來堵って菜架にはSだよなー!」

「いいから、働けトオル。」

「あ、好きな子をいじめたい的な?カワイイな!」

「ちげぇよ!菜架は…アイツは気を使わなくていいくらい俺の素を受け入れてくれるんだよ。」

「ヒュ〜!」

「古いしウザイ!」





言わなくていいことを言ってしまった…。




後悔しても遅い。




虎もバッチリ聞いてましたって顔してる。




ムカツク…。




あ、そういえば。





「そーゆうお前らは彼女いねぇの?」

「彼女って金かかるし。男が何でも払わなきゃいけないんでしょ?」

「虎…お前なぁ…。まぁ、いいや。トオルは?」

「ひ・み・つ!」

「ウザイ!さっさと言えや!」





いちいちふざけやがって!





「はぁー。いるよ、一応!…人妻だけどな。」





一瞬見せたトオルの暗い顔。




コイツにもいろいろあるみたいだ。






「まぁ、頑張れよ。トオルのやりたいようにやればいいんじゃね?モラルとか関係ねぇよ。」

「…來堵〜!」

「キモイ!くっつくな!」





暑苦しい!





文化祭まで一週間。





こんな遊んでて間に合うか?






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