双子様の恋愛
*來堵



あの雷の日から、俺は菜架をまっすぐ見れない。






「らららら來堵?具合悪い?」

「さ、触るなぁ!!ほら、笑顔!!」

「えぇ!?こう!?」

「怖いって!!」






おかしい…。




俺おかしい!!






「あああの…」

「なに?」

「アメ…あげる。元気出して?」






…やっぱ菜架はカワイイ。




心配そうに俺の顔を覗き込んでる。





「…はは!!俺は小学生か!!って…顔近いんだよ、クソモデル!!」

「すすすすすいません!!」





真っ赤になって、勢いよく後退りする菜架。





それですらカワイイ。





なんで?





菜架……だから?





…ないないないない!!





この俺が菜架を?





ありえない。






「來堵…?ひ、百面相?」

「うるさいわ!!」






ありえないありえないありえない!!





落ち着け、俺!!





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