双子様の恋愛
「へぇー。大変だな。」

「陽、感情がない。」







次の日の練習が終わった後、着替えながら陽に青木佐江のことを言った。






聞いてなくても別にいいけどさ。







「今日は?」

「莉乃はモデルの仕事だけだって。」

「あっそ。」

「なぁ、陽。莉乃さ、カワイイ。」

「もうそれ疾風からきくの何回目かわかんねぇ。」







そんなに言ったっけ?





覚えてないけど。






仕方ねぇか!





だってカワイイし。







着替え終わって陽と外に出た。







「白神さん!」







この甘ったるい声は…。





恐る恐る声のほうを向くと…まじでいた。








「陽、お前は見えるか?」

「なにが。」

「アナウンサーの青木佐江…。」

「わかんねぇけどお前の方に走ってくる美人はいるな。」







幻ではないか…。





まぁ、美人だけど…嬉しくない。








「あっ、陽さん!」

「なんで名前…。」

「呼びやすいので!」






わけわからないって顔の陽。





俺もわからない。






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