双子様の恋愛
*疾風





施設から電話が来た。





あの人が食事に誘ってるって。







また施設で会うだけだと思ったんだけど…。






でも約束は約束、か。








仕方ないから今日行くことにした。








「陽ちゃん、今日会う…。」

「まじ?俺まじで怖いんだけど。頼むから昔のお前に戻るなよ。」

「がんばる。」

「がんばるって…。」






莉乃にも連絡した。






よし、行くか。







指定されたのは中華料理の店。






出来れば居ませんように。







「疾風!」





…まぁ、いるよな。






「なに食べる?なんでも頼んで!」

「金あんの?」

「そんな心配いらないから。」

「すぐ帰るからいらない。」

「あ、酢豚、好きだったでしょ?」

「べつに。」

「昔もなんでもいいとか別にとか多かったけど、酢豚って言ったときの顔だけは違ったから。」







そんな話してなんのつもりだ?






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