双子様の恋愛
しばらくして弘さんが帰った。







そのすぐあとで、ドアがノックされた。







今日は人がよく来るな。







「どうぞ?」

「あの…お久しぶりです。」

「菜架ちゃん?いらっしゃい。」

「大丈夫ですか?」

「うん、まぁね。菜架ちゃんこそ大丈夫?莉乃からいろいろ聞いてる。」

「あ…はい。」

「残念ながら、來堵くんは一回もここに来てないんだよね。だからなんも知らないんだ。」

「あ、違います。一回もお見舞いに来てなかったなって。」







いい子。






莉乃のまわりはいい人が集まるのか。








「菜架ちゃん、俺聞くくらいならいくらでも出来るし、出来る範囲でなら、頼まれたこともやる。だからいつでもおいで。」

「あ…」

「莉乃の友達は俺の友達。でしょ?」

「…ありがとうございます!あたし疾風さん尊敬します!」

「ははっ!」

「えぇ!?本気ですよ!?」





その後も少しだけ話して菜架ちゃんは帰った。





立ち上がりたい。





どうにかして。






まわりに恩返ししなきゃいけない。






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