双子様の恋愛
「疾風!!」





いきなり名前を呼ばれて振り返ると、女が立ってた。





「疾風!!」

「誰?声デカイよ。それに、一回呼べば解る。」

「ごめん…。でも!!あたし疾風が忘れられないの。」





勝手にそう言ってる女は、覚えがない。





名前すら知らない。






「それってさ、俺のカラダが忘れられないんでしょ?」

「え…う、うん…。」

「やらしい女。」

「そんな…!!」





莉乃と会ってから女遊びなんかしてなかった。





でも前みたいに遊んだら莉乃を好きだって思わなくなる?






「いいよ。勝手に着いてきな。」

「う、うん…。」






ああ…。




今すごい顔してるんだろうな…。





こういう女キライだから…。





微かに覚えてる、母親とダブる。







莉乃…莉乃に…会いてぇな…。





なんて、さっきの女にああ言ったのに。





もう重症かも…。






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