双子様の恋愛
「來堵のことなんだけど。」

「うん?」

「莉乃は詳しいことはわかんない。でも一つだけわかるのは、付き合おうって言ったのは玲子ってこと。でしょ?」

「うん。ちょっといろいろあって、來堵がいないと不安で…。」







なにそれ。





ちょっと前の疾風と同じって事?






…って、おい。









「嘘でしょ?」

「え?」

「なにかあったかどうかはわかんないけど、來堵がいないと不安なんて嘘。莉乃はそういう人見てるから知ってる。」

「莉乃ちゃん、なにが言いたいかわかんないんだけど…。」

「玲子だって気づいてるくせに。來堵が誰を好きか。」

「…。あたしは…菜架ちゃんなんて大嫌い。昔から、ね。」







本性だしたな。





やっぱ演技じゃん。








「これ以上菜架リンも來堵も苦しめないで。」

「なにそれ、おせっかい。あたし來堵とつき合っただけで何もしてないもん。」

「あのね…菜架リンと來堵が険悪なの知っててわざわざ昼に來堵呼び出したんでしょ!」

「言いがかりだよ。じゃあね。」






なんだ、あの女!!





こうなったら意地でも菜架リンと來堵のより戻してやる…。






「もしもし、菜架リン!?仕事終わったら芽衣の家集合ね!!虎いても無視!!」

「えぇ!?莉乃ちゃん!?」





いきなり菜架リンに電話してさっさと切った。





莉乃に火をつけたんだから、玲子にはたっぷり敗北感を味わってもらうからね…。




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