双子様の恋愛
「俺、お前に最低なこと二回もしたことになるな…。」

「どうして…どうして菜架ちゃんなの?」

「それが本音?」

「あ…」







驚いたり悲しんだりはない。





わかってた。






俺も似たようなもんだし。








「俺は菜架が美人とかそういうことじゃなくて中身に惚れた。あんな奴、なかなかいねぇよ?」

「…。」

「アイツだけだから。俺の頭の中の七割を独占すんの。」

「…ははっ…七割って…。わかったよ。ごめんね。つき合ってなんて言って。」

「いや、俺が悪かった。お前のこと考えるなら、OKなんかしたらダメだった。」








やっぱり玲子は他の女と違う。







だけど菜架とも全然違う。






頭がスッキリしてる。








「ありがとね、來堵。お母さんのことでまた連絡しちゃうかも。」

「なんかあったらかけてこい。友達、だろ?」

「これからは友達だね。菜架ちゃんと仲直り出来るといいね。」

「あぁ。」

「あ、菜架ちゃん…と莉乃ちゃんに謝っておいて。」

「莉乃?」

「うん。じゃあね!」







玲子は笑顔だったから、これはこれで良かったのかもしれない。







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