X'mas☆stories
─────え?
「冗談だろ……?
んなこといきなり言われても……」
「ごめん……
妊娠が見つかったの郁斗と別れ話がもちかかった時期だったの。」
そう言って自分のお腹に触れる優華。
その手は小刻みに揺れている。
「何度も言おうと思った。
だけど、郁斗の夢を壊しちゃう気がして言えなかった
怖かった……
郁斗に話して郁斗があたしの前からいなくなっちゃうのも、新しい命を自分のことのために奪ってしまうのも……。」
出来なかった……。
唇をかむ彼女。
俺の知らないところで、小さな優華はこんなにも大きなことを1人きりで背負っていたんだ。