X'mas☆stories
その場を離れて10分もたっていない頃。
1人の男が周りを警戒しながら優華のアパートに近づく。
グッ!!
「おい、何やってんだ?」
襟を引っ張って無理やり振り向かせた俺。
「油断もスキもあったもんじゃねえな。
試しに隠れてたらこんなに早くストーカー犯が出てくるなんて思ってもなかったぜ。」
ガリガリに痩せた気味の悪い男。
ガチガチと歯を鳴らすだけで抵抗すらしない。
「違う……俺は、やってない……俺はただ、飯塚さんと……と、友達になりたかっただけだ……っ。」
「自供してんじゃねーかよっ。
言っとくけど、てめえのやってることは犯罪だ。
覚悟はできてるだろうなぁ?え?」
そう言って電話をかける俺。
被害者の優華と警察を手早く呼んだ俺は、はぁ。とため息をついた。