X'mas☆stories



その場を離れて10分もたっていない頃。




1人の男が周りを警戒しながら優華のアパートに近づく。










グッ!!


「おい、何やってんだ?」





襟を引っ張って無理やり振り向かせた俺。



「油断もスキもあったもんじゃねえな。
試しに隠れてたらこんなに早くストーカー犯が出てくるなんて思ってもなかったぜ。」



ガリガリに痩せた気味の悪い男。


ガチガチと歯を鳴らすだけで抵抗すらしない。








「違う……俺は、やってない……俺はただ、飯塚さんと……と、友達になりたかっただけだ……っ。」

「自供してんじゃねーかよっ。
言っとくけど、てめえのやってることは犯罪だ。
覚悟はできてるだろうなぁ?え?」





そう言って電話をかける俺。


被害者の優華と警察を手早く呼んだ俺は、はぁ。とため息をついた。



< 50 / 89 >

この作品をシェア

pagetop