X'mas☆stories
「郁斗がやりたいことがあるんだ。って目を輝かせて言ってたのが今でも頭から離れないんだ。
だから、郁斗から別れを告げられて、あたしはとめられなかった。
茜のパパって言えなかった。」
「ホントに……俺の子ども?」
無邪気にブランコをこぐ茜ちゃんは、俺の子だと言うにはまだ信じられなかった。
「連絡しようとは思ってたけど、連絡がつかなくて……親の反対押しきっちゃったんだよね。
茜を1人で育てることを条件に許してもらえたけど……」
突然言葉を詰まらせた優華に、何かあったのか?と、俺はそのさきを諭した。
「あの年頃になると物分かりもよくなるから、パパがいないことに不思議がっちゃって……
サンタを信じてるせいもあって、今年はサンタのコスプレしてる人を見つけると、片っ端から聞きに行っちゃうんだよね。
郁斗もその1人。」