X'mas☆stories



「何がまたなの?」

「え?もしかして声出てた?」


「うん。ばっちし。」





ひかりは超ドライな性格。
男の子みたいだけどすっごく素直で頑張り屋さんなんだ。





「で。何がまたなのか聞きたいんだけど。」

「あ、うんっ。実はね……紅くんが最近なんかおかしいの。」

「おかしい?」







いつもあたしたちの様子を見守ってくれるひかりにも、それはわからなかったようだ。







「うん。
ここ最近なんだけど、今みたいに言いたいことがあるのにやっぱいいいや、みたいな感じなの。

言いたいことがあるはずなのに、なかなか言ってくれないことが増えてさ……



それ以外は別に普通なんだよっ。
デートしててもいつもみたいに優しいし、家にきて勉強教えてくれてたり。

でも、言いたいこと言ってくれないのは珍しいから、気になちゃって……」




うーん。
何でだろう……全然心あたりもないしなぁ……。








「あ、そういえば。クリスマスは彼氏とのデートがあるんでしょ?」

「うん。とりあえず企画はたててるけど……」


















「そーゆーことか。」

「え?ひかり何かわかったのっ?」

「いや、別に」




表情を崩さないひかり。


こういう時のひかりの顔は特に読めない。






< 60 / 89 >

この作品をシェア

pagetop