Sweet Sweet Christmas
* * *

外に出ると、雪がちらついていた。


「雪を見ると…思い出すね。クリスマスパーティー…。」

「あん時逃げられたんだよなー…紀紗に。」

「だってあれは悠夜が…。」

「でも、もう逃がさないけど。」

「え?」



そう言って振り向いた紀紗の腕を掴んだ。
そしてそのまま引き寄せる。


「わっ…!!」

「紀紗。」

「え?」



俺の腕の中に収まりながら顔を上げた紀紗に、そっとキスを落とす。
唇を離すと、顔を真っ赤にしながら瞳を潤ます紀紗が目の前にいる。

そんな顔を見つめていると理性が保てなくなりそうで、それを誤魔化すために、俺は紀紗の細い指に俺の指を絡めて、歩き出す。



「紀紗。」

「ん?」

「好きだよ…これからもずっと…。」

「……わ、私も…。」



*『君の指先に夢を見て』END*



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