Sweet Sweet Christmas
「はる?」

「え?」

「ごめんね。心配かけて。
でも、本当に大丈夫だから。というかね、今日のために頑張ってたんだよ、仕事。」

「へ?」

「今日と明日は土日で仕事ないし、はるで充電しようと思ってね。」

「えぇ?ってかあたしで充電って何…?」

「はるのそばにいれるだけで充電だからさ。」

「なっ…何言ってんの!?」

「あっ!!五十嵐先生だー!!こんばんはー♪」


『五十嵐先生』というフレーズに反応して、あたしは咄嗟に手を離した。


「こんばんは。」

「もしかして隣の方は噂の奥さんですか?」

「そうだよ。」

「なっ…何?噂のって…?」


あたしは陽を見上げた。
その瞬間、肩に回る陽の大きくて優しい手。


「そう。俺が大事にしてる可愛い妻だよ。
浅野さんは誰かと待ち合わせに行く途中かな?」

「はいっ!!
というかやっぱり五十嵐先生は奥さんに激甘なんですね♪
それに奥さんもすっごく可愛いし。」

「激甘かどうかは分からないけど…でも可愛いでしょ?」

「はいっ!!」

「ちょっと…陽!!」


ちょ…あたし…恥ずかしさで死にそうなんだけど…。

< 13 / 65 >

この作品をシェア

pagetop