Sweet Sweet Christmas
「ホント可愛いですね。それに…顔、真っ赤です。」

「へ?」

「あっ!!急がないと間に合わない…。
では、失礼します!!素敵なクリスマスを…。」

「うん。ありがとう。」



嵐のように去っていく陽の教え子。
ってか高校生に顔の赤さを指摘されるなんてあたし…、幼すぎるっ…!!


「あ、ホントだ。顔真っ赤。」

「え?」

「そういうとこ、昔から変わらないね。」

「だって…陽が変なことばっか言うんだもん。」

「変なことなんて言ってないよ。
ただ正直に言っただけ。可愛い妻だってね。」

「言う相手間違ってるし。何も生徒に言わなくたって…。
っていうか噂って何よ?噂って…。」

「ああ…まぁ大した話じゃないけど…
俺、学校では愛妻家で通ってるってだけの話。」

「はぁ?ってか学校でそんな話するの?」

「そりゃあね。というか、クリスマスとかバレンタインとかそういう時期に『先生はどう過ごすんですか?』とか『チョコ貰った?』とか聞かれるんだよね。
だから正直に答えてたら…まぁこうなったって感じかな。」

「ちょ…なんでバカ正直に答えるのよ!?
そこは適当にオブラートに包んで答えなさいよ!!」

「だって隠すようなことじゃないでしょ?
こうして指輪だってしてるんだし。」

「だとしたってノロケ話なんかして誰が喜ぶのよ?」

「生徒の反応は結構いいよ?おかげで恋愛相談してくる生徒が増えたしね。
生徒との信頼関係はバッチリ!!」

「そんな笑顔で言われても…。」


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