Sweet Sweet Christmas
「とにかく、今日は久しぶりに二人っきりでいられるし、存分にいちゃいちゃしようね?」

「へっ?」

「まずは手始めに、手、繋ごっか?
さっきはる、手、離したでしょ?」

「だって…さすがに生徒の前じゃ…ってかあたしたちだってもう大人だし…。」

「関係ないよ。
大人になったって、気持ちは変わらないからさ。」

「へ?」

「あの頃よりもずっと…強いかもしれないな。はるへの気持ちは。」

「えぇ?」

「あ、そんなこと言ってるとディナーに間に合わなくなっちゃうな。
ちょっと急ごうか。」

「え、あ…うんっ!!」



陽に手を引かれるままにイルミネーションの綺麗な道を通って行く。
思えば…本当に久しぶり。
こうして陽と二人っきりで歩くことも、手を繋ぐことも。

確かにもう20年以上一緒にいるけど…。
それでも変わらないんだよね。この…何て言えばいいか分からない『ドキドキ』。

長年一緒にいたら落ち着くものだと思ってたのに、あたしの心はどうも未だに学生の頃と同じみたくて、全然落ち着いてなんかくれない。
ドキドキが…止まない。


「はる?」

「えっ?」

「顔、まだ真っ赤。」


そう言ってほっぺをつんと突っつく陽。
ほらまた…ドキって心臓が音を立てる。
久々の二人っきりだから…余計過剰反応しちゃうよ…。

あたし…残りの時間…もつのかなぁ…?

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