Sweet Sweet Christmas
* * *


ご飯もケーキも食べ終わって、二人でテレビを見ているあたしたち。
…なんていうか…恋人っぽいクリスマスの過ごし方じゃないよね…。なんだか。
恋人っていうよりはむしろ…。


「あー…美味かった。
つーか…俺、こういう風に過ごしてみたかったんだよな。実は。」

「え?」

「…あー…梨絵は嫌?こういう風に過ごすの。」

「え?あ…ううん。
っていうか今年のクリスマスは久哉に会えないって思ってたから…。
こうして隣にいてくれるだけで充分っていうか…。」


まぁ…本音はこう。
恋人っぽいクリスマスの過ごし方じゃないけど、でも…


「うん。俺もそうなんだよ。
前みたくクリスマスにどっか行ったりっていうのも楽しくて好きだけど…。
結局、一緒にいたいやつがそばにいてくれればそれだけでいいのかなーって。
だからこうして梨絵に会えただけで満足…なんだよな、今年のクリスマスは。」

「…そうだね。あたしも久哉に会えたのがすごく…すごく嬉しい。」

「ってか恋人同士のクリスマスっていうより家族のクリスマスって感じじゃね?」

「え?」

「あ、そんな風に思ってたの、俺だけ?」

「ううんっ!!あたしも同じこと考えてた…。」

「マジ?それ…結構嬉しい。」

「え?」

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