Sweet Sweet Christmas
* * *


「いらっしゃいませ。」


そう言って軽くお辞儀をしてから顔を上げた。
そして目の前にいたお客様と目が合った。



「え…晴輝…?」

「り…あ…。」

「なんでバイト…ってかあたしにそんなこと、一言も…。」

「晴輝くん!!案内して。
後ろ詰まってるから。」

「あ、すみません。
2名様ですね、こちらへどうぞ。」


梨亜と那美さんを席へと案内し、俺は裏へと戻る。
ふーっと息を吐く。

梨亜にバレるなんて…ツイてない。
梨亜に内緒でお金をためて、あれをプレゼントする気だったのに…
これじゃ気付かれたよな、完全に。


「晴輝くん、5番テーブルにパフェを二つ持って行って。」

「はい。」



俺は言われた通り、5番テーブルにパフェを運んだ。

「こちら、チョコバナナパフェでございます。」

「ありがとー♪
ねぇ君、高校生?顔、かっこいいね。」

「はぁ…ありがとうございます。」

なんだか面倒くさそうなので、そのまま俺は言葉を続けた。


「こちら、プリンパフェでございます。」

「ねぇ、バイト、何時に終わるの?」

「…失礼します。」

「あ、ちょっと…!!」

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