Sweet Sweet Christmas
【梨亜side】

* * *



~♪
あたしのお気に入りの洋楽が鳴る。
これは…晴輝からの連絡の時になる曲。


ケータイを開くと着信。
全然メールもくれなくて、もちろん電話もなくてあたしは怒ってたはずなのに…
この着信一つで、なんだか急に嬉しくなる単純な自分の心のイライラする。
あたしはそんなに安い女でも簡単な女でもないのにっ!!

1回目の電話は無視した。
だけどしつこく鳴り続けるあたしのケータイ。


「あーもう!!しつこいから出るだけ!!出るだけなんだからね…!!」



そう言ってボタンをピッと押した。



「もっ…もしもし。」

「梨亜?
どうしても今日会いたいんだ。
今、時間ある?」

「…ないって言ったら?」

「ない…なら明日にするけど。」


そこはもうちょっと押してよ!!バカ晴輝!!
今日はクリスマスイブ…なんだから…。


「でも…今日がいい。どうしても。」

「…仕方ないわね。今…どこ…?」

「いつもの公園にいる。」

「そこに行けばいいの?」

「うん。待ってる。」

「…分かった。」


ピッ…


あたしはコートを掴んで羽織り、マフラーを巻いた。


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