完璧男子
「あっ…この前渡したよっ…?」

「マジか…俺がもってねぇのは?」

「えっと…これとこれと…これも…」



 2人の会話を必死に止めようとしている店員さん。




 私は店員さんのほうを見た。




「かっ、彼女さんですか?」

「…? そうだけど?」


 蓮が答えた。


「彼女さんが服の管理してるんですかぁ?」

「ここの店のはな。全部優枝からもらってる」

「もらっ…? 結構値段しますよぉ?」


 じろじろと見てくる。



 …あんまり見ないでほしい…。




 キュッと蓮の服の裾をつまむ。




「…ごめんなさい」



 なぜか謝ってる私。



「まさか…万引「んなわけねぇだろ」



 万引…?




 何それ…。


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