完璧男子
 新しいプロジェクトの書類。



 大事なものだから……。




「あれ…? ここ…こうすれば…利益が……」

「+3000億!?」



 八神さんが大声をあげた。



「優枝!? 大丈夫か!?」



 その声で飛んできたような蓮がドアから急いで走ってきた。



「あっ、蓮♪」

「何、さっきの声…」

「八神さんの声だよ?」



 息が荒くなっている蓮。



「蓮、大丈夫?」


 お水をもらって蓮に渡す。


「あぁ…優枝が平気ならいい…」

「私は何もされないよ…?」

「ケータイが切れたからあせったっつーの…」



 ケータイ?



 あっ!!



 急いで河上さんのほうを見る。



 にこぉっと笑った河上さんが私のケータイをぶらぶらとさせていた。



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