完璧男子
「そういうことやめてもらえます?」

 蓮が軽くキレて河上さんをにらんだ。


「ごめんごめん。本当に蓮様来るのかなぁと思って♪」

「来ますから。 絶対ね」

「すごい自信だね。さすが未来の笠見財閥の社長サン」




 何、やり合ってるのかな…?



 話しについていけない私はもう一度八神さんのほうを向いた。


「優枝嬢。 よくこんな難しいところ読みとれましたね」

「難しいんでしょうか? あとここも…」

「…降参です……さすがですね。未来の社長夫人様」

「ふっ、夫人!?」




 夫人…夫人…社長夫人……。




 ちらっと蓮を見る。




 まだやり合ってる2人。




「蓮と幸せになれればなんでもいいです」

「…優枝嬢らしいお考えですね」

「…八神さんに大切な方はいらっしゃいますか…?」




 まだなんとか距離があるからお話ができる状態。



 たぶん話し終わったら死んじゃう…。



 バタンキュー――ってなるね。


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