完璧男子
「あれ? 夕菜どした?」

 階段の下から聞こえた声。



 顔は動かせず声で判断する。




 たぶん歩夢君。



「あっ、歩夢!! ちょっと手伝ってくれない?」

「何を…?」


 トントンと上がってくる歩夢君。




 たぶん、歩夢君には私がまだ見えてないみたい。



「…優枝ちゃん!?」

「…ぁぃ…っ…」




 歩夢君にお姫様だっこをされてそのまま保健室に向かう。




「優枝ちゃん、軽いね」

「歩夢? それは私が重いってこと―?」

「そんなこと言ってませんよ。お姫様」



 仲良く喋っている2人。



 いいな……。



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