完璧男子
 後ろは教室とつながっている曇りガラス。



 

 頭をもたれさせる。



「笠間!! もたれるな!!」

「うぅ…」




 あ…ヤバい…。



 スッと意識が遠のく。



 カクンと下に落ちて行った膝は床に倒れた。



「笠間!! 何度言ったら分かるんだ!! ちゃんとたっとれっ!!」


 先生の声が教室の中から聞こえる。



 ごめんなさい…立てないです…。




「かーざーまー!!」


 ドアのあく音がして先生の声が近くに聞こえる。


「笠間? …おい!!」


 

 教室が騒ぎだした。



 …だるーい…



 先生の向こうからした声。


「優枝!!」


 あ…蓮…だぁ…。


< 29 / 506 >

この作品をシェア

pagetop