完璧男子
「窮屈だな…」


 そういいながら壁際に私を寄せて人を避けてくれる蓮。




「大丈夫か?」

「平気ー。蓮こそ大丈夫なの?」


 ホント狭いや…。



 タクシーのほうがよかったかな…?




 蓮に気を使わせたくないよ。


「もうすぐ着くから」



 にこっと笑う蓮は滅多に他の人に見せない顔。




 特別だって思っていいかな?




 今日くらい…思いっきり甘えちゃおうかな?




 そんな考えさえ浮かんでは消えていく。




 甘えちゃおう。



 最終的にそんな考えになった。




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