完璧男子
「よし。優枝をお化け屋敷に強制」

「え…。ヤダよ」

「行くから」


 ベンチに座って休憩していると蓮がそう言いだした。


「怖いもん!!」

「やだーー。優枝とお化け屋敷行くの―ッ!!」



 ・・・れっ、蓮!?

 蓮が駄々っ子になった…。


「イヤ?」


 じっと見られると断れない。

「俺と入ってくれねえの?」

「…う…わかった…蓮と入る…」



 そう言った瞬間、蓮に引っ張られてお化け屋敷のほうに連れてかれる。


「よっしゃぁー…優枝、怖かったら俺にしがみついていいから♪」



 目が輝いてるよ。


 どうしよ。断れないっ!!



 S心が発動中なんだ、きっと。


「入るぞー」

「うん…」


 中は薄暗くてひんやりしてる。


「蓮~~…ひくっ…」


 蓮の腕にしがみついて半泣き状態。


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