完璧男子
 やっと出れた時には2人とも精神的にぐったり。


「ほら、飲む?」


 蓮は私の好きなアップルジュースを私のほほにピタッとつけた。


「ひゃっ!!」


 冷たくてひやっとしてる。



「ありがと…」



 アップルジュースの甘酸っぱい味が口の中で広がる。



 落ち着く……。


 蓮は相変わらずのブラックコーヒー。



 飲み終わると、蓮が私の手を取り観覧車のほうに歩きだした。



 もうすぐライトアップされる時間になる。




 たくさんのカップルがすでに並んでる。



 みんな手をつながずに腕を組んでる…。




 大人だなぁ…。



「優枝?」


 蓮が私の名前を呼んだ瞬間、周りから歓声が上がる。



「うわぁ…」


 綺麗に七色でライトアップされた観覧車。



「綺麗……」


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