完璧男子
 一呼吸置き、会場を見渡す。



 大体のものがこちらを向いている。




 が、優枝の周りだけ明らかに男率が多く、優枝以外こっちを見向きもしねぇ…




 優枝はボーイにもらったであろうオレンジジュースを飲んで周りには気づいてない。




 あいつらに話しかけられる前にこっちに呼ぶ必要があるな…




「本日はクリスマスパーティーとして笠見財閥と関わり頂きありがとうございます。私たちは日々、皆様に満足して下さるように努力を続けて…」



 挨拶はちゃんと覚えておいたからすらすらと出てくる。



 その分、優枝に目をやれる。



 げ…とうとう行きやがった。



 1人の男が優枝に近づく。




 優枝には結構前に来させてあるため少々の会話は聞こえる。




「優枝様ですよね?」

「え…? そうですけど…「様」は名前に入ってないですよ?」



 あいつはバカか。


 話しの乗るなって…




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