完璧男子
「やべぇ…言ってなかった…」

「うん…」



 一気に押し寄せてきたクラスメイト。



「すっげぇ…いまどきいるんだな…この年で婚約者って」

「あぁ…どこの令嬢とおぼっちゃまだよ」



 笠見です…すいません。



「まぁ…この二人ならあり得る―」

「だな」



 チャイムが鳴り先生が教室に入ってきた。



「おぉ…見覚えのある顔が多いな このガラ悪どもが(笑)」

「やっちゃんじゃーん」

「なんだ。ほとんど変わんねぇ」

「変わっただろー。うちのクラスに学校のマドンナが入ったじゃねぇか」

「やっちゃんの仕業?」

「当り前だろー? なんでこんなケバい女しかいねぇクラスにいなくいちゃなんねぇの? 可愛い子欲しいじゃん」


「やっちゃん酷ーーい」



 やっちゃんと呼ばれている先生はなんだか私にはわからない言葉をいっぱい使ってる。


 幸い近くだった歩夢君に話しかける。



「歩夢君…あの先生日本語喋ってるの?」

「ぶっ!! 優枝ちゃん…あれはね日本語だよ」





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