完璧男子
 ポイッと私に向かってケータイを投げた。




 ケータイを開くと何十件もの受信メールが入ってる。





 蓮から何件も。





『優枝、どこにいる!?』

『絶対探してやるから待ってろよ?』

『返せそうならメール返して』

『泣いてねぇか? 泣くんじゃねぇぞ』

『ちょっと休んどけよ? その間に絶対探すから』





 やっぱり…蓮は自分を追い詰めてる…。





 メールの内容にはないけど…分かる。





「…っ…れ……蓮っ…」



「泣くなって書いてあんじゃん。泣いていいの?」



 いつのまにか取って行かれていたケータイを見てる男の人。



「『僕も探してるから待っててね』って、歩夢君って子から」




 歩夢君…。




「『ファンクラブ全部員動かして探してます』ファンクラブ会長さんって人」



 いつのまにいれられたのだろう、入れた覚えのない会長さん。




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