完璧男子
「んなこと考えてる暇があるんなら目ぇ覚めたときどうしてやるか考えろよ!!」


「…」


「俺だってなぁ…すっげぇ責任感じてんだよ。なんでもうちょっと早く病院いかなかったのかとかさ…」






 歩夢をここまで切れさせた。





 目が覚めた気がする。





「試練だってあればいいじゃん…優枝ちゃんだって今必死に闘ってるだろ。 それにこたえてやれよ」


「…歩夢……わりぃ…心配かけたな…」

「早くなんか食べろよ。蓮もたおれるよ」




 また歩夢らしい笑顔を見せると俺の胸にこぶしを握った手でかるく叩いた。






「飯…食ってくる」



 そういって病室を出た。





 廊下を歩いてるとすぐ後ろから大きな足音が聞こえてきた。




「蓮く~ん!!」

「橘!?」



 息を整えながら俺に近寄ってくる



「廊下を走らないでください!!」



 近くにいた看護師に怒られてる。


「あっ、すいません…って、それどころじゃない!! 優枝ちゃんが…」




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