完璧男子
「まぁ、立てよ」

「うん…先に行ってて?」


 立てないから…。



 そしてこっちに来ないで…。




 ホントは「大丈夫か?」って優しくしてほしい。




 笑ってほしい。




 でも、みんなが悲しむから…ね…?




「なんで…? ほら、立てよ」

「うん。 だから…先行って?」

「早く立て」

「…ごめん。 立てない」

「…足か…無茶に飛び降りるから…」




 でも、そんなに失敗してないもん…。



 じっと蓮を見つめると蓮はため息をついて私の腰を持った。



「きゃっ!!」

「しっかりつかまってろよ? 保健室か教室…どっちがいい?」

「…どっちでもい…よくない…よ…教室…」

「大丈夫かよ…じゃあ保健室な?」

「…ん…ダメ…教室…」



 あー、気持ち悪い…



 どんどん意識が遠くなる。




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