完璧男子

危ない

「何か文句あんのかって聞いてんだけど?」


　酒井がすっげぇ睨んで男たちを見下ろす。




「龍紀ッ!!　そんな睨むと…ほらぁ…可憐達ビビってんじゃん」


　春田が酒井の近くまでかけてきてそう言った。



「あ?　あぁ…わり」



　春田の頭をクシャっとなでて笑顔を見せた。




　睨まれた男たちはビビって動けてねぇ。




「あ?　まだなんか文句あんの?」



　松本が眉間にしわを寄せた。




「案外弱かったりするんじゃねぇ…?」



　男の一人がそんなことを言い始めこっちに向かってこぶしを振った。





　松本は避けようともせず、顔面パンチをくらった。





「……ってぇな!!　何もせずにおさめようとしてんのによー」



　口元から出た血を拭って思いっきり睨んだ。





「夏弥ぁ…もういいって…行こ?」